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ClubHouseとの違いとは?Talkstandの社長にお話をきいてみた!

話したいトピックを選んで知らない人と対話ができるアプリ、Talkstand。

前回の記事ではプロダクトマネージャーの横石さんにお話を聞いた三匹。

なんと、Talkstandの開発会社the Babels.inc代表 大西ラドクリフさんにもお話を聞けることになりました!

3匹

社長さんにお話を聞けるなんて!よろしくお願いします!
こちらこそよろしくお願いします!

ラドさん


最小単位の世界平和をめざして

パクチー犬

どういう想いでBabels(会社)を作ったんですか?
僕の出身地の兵庫県では土地柄もありいろんなバックグラウンドの友人がいたのですが、友達としてとても仲が良くても会話の抽象度が「人種」や「国籍」まで上がると、人種間のヘイトスピーチがとびかうのをよく耳にしていて、10代の頃からそれにずっと違和感がありました。

ラドさん

今の世界は歴史教育が国によってバラバラなので、各国があまりに自国目線すぎると世界中で争いが再生産されてしまう状況を大きな機会損失だなあと感じていました。そのループを止めたいと思って、自国目線だけでない歴史の教科書をインターネット上でwikipediaのように作りたいと、Historieというサービスを始めました。

ラドさん

パクチー犬

そこから、どのようにTalkstandに繋がったんですか?
Historieはwikipediaのようにテキストでのコミュニケーションがメインで、意見のわかれやすいようなトピックに対する思想の違う人同士の異なる意見を並べて見比べながら読めるもので、主に欧米で読まれています。そのHistorieのユーザーヒアリングをした時に、「意見を読み比べできるのも良いが、その人がどうしてその意見を持つに至ったのか、その過程、価値観や気持ち、バックグラウンドを知りたい、僕らは対話したいんだよ」という需要をユーザーからお聞きしました。

ラドさん

なるほど!と思い、その需要をもとにTalkstandという対話のできるプラットフォームを作りました。
私の会社、the Babelsは「Product for Peace」をビジョンに掲げていまして、私は、目の前にいる人間を人の人間同士として一対一に向き合う関係性1つ1つが最小単位の世界平和だと思っています。Talkstandはそれを実現できるサービスだと思っています。

ラドさん

ねこ

Historieという歴史についてのサービスをもとに作られたんだね!

文鳥さん

一対一、対等に向かい合うことが世界平和につながる……素敵な理念だなあ!

Clubhouseとの違い

文鳥さん

最近音声会話サービスとして、ClubHouseが注目されていますが、Talkstandとの違いを教えてください。
ClubHouseは音声型SNSと言われていますが、Talkstandは対話のプラットフォームでトピックから人に結び付くサービスなので、実はClubHouseとは矢印の方向が逆なんですよ。
Talkstandはトピックありきのサービスなので、人と人があまり繋がりすぎない設計にしていて、意図的にソーシャルの要素を排除しています。

ラドさん

例えば、現時点では話題を検索できても人を検索できないし、会話のリクエストはできても友達リクエストができないんです。人と繋がるのではなくて、あくまで会話が中心です。

対等に、お互いにラベリングを抜きにして話してもらいたいと思っています。

ラドさん

パクチー犬

あえてSNSの要素をなくすって、今のサービスでは珍しいんじゃないかなあ。

ねこ

会話ができるサービスでも考え方が違うから、使い方も変わるんだね!

グループ通話機能などの追加の可能性も!

ねこ

これから追加される機能はありますか?
誰かの会話に駆け込む形で複数人でお話する機能や、会話を聞ける視聴者機能もつけるかもしれません。

ラドさん

文鳥さん

わー!対話の幅が広がりそう!楽しみだね!

当初の予想と違った使われ方に驚き

パクチー犬

運営していて驚いたことはありますか?
大きく3つあります。まず、まだサービスができる前の最初期に、Zoomを使ったプロトタイプとして、僕がホストをしながらZoomで考え方や意見の違う方2人を招いて政治について話し合ってもらったんです。いかにも喧嘩になりそうですよね(笑)
でもそれが予想に反して、会話をした後の満足度が非常に高かったんです。「お、なんだこれは!?」と驚きを持ちました。

ラドさん

もうひとつは、ユーザーの需要の広がりですね。最初ターゲットにしていたユーザーは政治や歴史について意見交換したいという層でした。ですが、サービスを始めてみると「映画の感想を話し合いたい」というユーザー層が広がって、その後に「読書の感想を交換したい」という層の需要が爆発しました。
共通のコンテンツを通して考え方が違う人が意見を交換するというのは、想定より幅広く大きな需要で驚きました。

ラドさん

また、サービスのリリースがコロナ禍と重なったのも予想外だったので、「コロナ禍での雑談不足、孤独の解消」という需要が生まれたのは、サービスにとっては想定外の追い風になりました。

ラドさん

文鳥さん

対話のプラットフォームでも、ユーザーさんが色んな目的を持って色んな使い方をするようになったんだね!

ねこ

Talkstandには色んな可能性があるんだね!

フェアに話せる人が集まる理由は設計にあり!

パクチー犬

Talkstandで話すユーザーさんは、「フェアに話せる人が多い」とよく言います。何か工夫されていることがあるんですか?
違う意見の人とわかりあえるようにしたいという理念に共感してくれたのではないかと思います。
そんな願いを持ってサービスを作っていることがユーザーさんに届いているのかもしれません。

ラドさん

あえて機能面でいうならば、インスタントに出会うことが目的の人にとってはトピックを探して日程調節して……と面倒な設計になっています。ただ、それでも人が増えるとトラブルが増えるので、それに対するプラットフォームとしてはまだまだ未熟だと思っています。

ラドさん

私たちはラベリングによる差別や、対話によって傷つくことがなくなるようにプラットフォームとして頑張っていきたいと思っています。

ラドさん

文鳥さん

あえて「面倒くささ」を設計するって、すごいなあ。

ねこ

あくまで建設的な対話をしてもらいたいという想いが伝わってくるね!

セレンディピティを生む対話

文鳥さん

Talkstandで話した人におすすめされた詩集を、後になってから読んで、すごくいい本だったという経験があります。
私はこれまでの人生で個人的にセレンディピティ(素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること)を大事にしているのでとても嬉しいです!
想定の外の気づき──セレンディピティを、アプリを通して作りたいと思っていて。

ラドさん

文鳥さん

想定の外の気づきって外に出て、どこかに行ってということがきっかけで得ることが多いので、今のコロナ禍だと難しい面もありますよね。
そうですね。人と対話することでもセレンディピティが高まることってあると思います。
Talkstandでは、スピーカー/リスナーという主従の関係よりもダイアロガー(対話者)いった対等な立場で話せるサービスになってもらいたなと個人的には思っています。

ラドさん

ねこ

対等な立場で話し合うことで見えてくることってあるかもしれないね!

Talkstandは鏡のようなサービス

ねこ

ユーザーさんに伝えたいことはありますか?
まず、使ってくださることに感謝いたします。

ラドさん

サービスを通して、自分の新たな一面に気づいてもらえたら嬉しいです。
リスペクトのある対話をもとに、自分や相手の新たな面に気づいて、自分の境界線を広げてもらえたら嬉しいです。
自分の輪郭(例えば好きなもの・嫌いなものであったり)を感じる機会というのは、鏡を覗くことに似ているので、Talkstandはある意味、鏡のようなサービスだと思っています。

ラドさん

文鳥さん

自分と相手の違いによって見えてくるものってあるよね……。

ねこ

自分の輪郭が広がるって、世界が広がるってことだよね!それってとても素敵なことだなあ。

パクチー犬

偏見って自分に対してすらあるから、それを解放できたらすごくいいことだね!

3匹

すてきなお話を、ありがとうございました!

Talkstandを運営している方々にお話を聞けて大満足な三匹。
対等に対話をすることで新たな気づきが得られるアプリ、Talkstand!

▼アプリのDLはこちらから!
https://links.talkstand.io/A9Pf

前回、前々回の記事はこちら。